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不定期連載「ご当地グルメ“旅”歩き」は、前回から千葉シリーズが始まりました。その直前の2025年6月3日、ミスタープロ野球、長嶋茂雄さんが89歳でお亡くなりになりました。謹んでご冥福をお祈りいたします。長嶋さんは千葉県佐倉市出身です。今回は千葉シリーズ特別編として、この生まれ故郷を緊急取材。長嶋さんゆかりのお店をご紹介したいと思います。

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活躍する「背番号3」を観ながら、ビールと枝豆

長嶋さんは筆者が9歳の時、1974(昭和49)年に引退されましたので、現役で大活躍されていた頃の思い出はほぼありません。記憶に残っているのは、テレビに映る背番号3番を、ビールと枝豆片手に応援する父親の姿です。夕暮れ時、日本中どの家庭にもあった昭和の光景で、筆者のビール好きもそこから始まったのかもしれません。

燦然と輝く記録はもちろんのこと、打席に立てばヘルメットが飛ぶほどの豪快な空振り、敬遠への抗議でバットを持たず打席に立ったことも。守っては歌舞伎の所作を取り入れた美しいスローイング、などなど、記憶の面でもまさに「ミスタープロ野球」でした。

ユニフォーム姿の長嶋茂雄さん(C)講談社

誰もが元気になるチャーミングな笑顔、大笑いしたトーク番組

筆者にとっての長嶋さんは、誰もが元気になるチャーミングな笑顔につきます。そして、ユーモラスな長嶋語録やエピソードの数々は今も胸に残っています。

笑顔が魅力の長嶋茂雄さん(C)講談社

そんな長嶋さんの天真爛漫なお人柄を語る上で、伝えたい個人的な思い出があります。40年ほど前、関西に住んでいたころ。上岡龍太郎さんと笑福亭鶴瓶さんのテレビのトーク番組で、二人は次のような“エピソード”を話し始めました。

長嶋さんが、少年野球の1日コーチを務めた時とのこと。そのイベントは自動車メーカーの「スズキ」が主催していたため、参加した選手全員のユニフォームの背中に「SUZUKI」とプリントされていたそうです。バッティング練習が始まり、打席に立った少年の背中を見て、長嶋さんが一言、「おー鈴木君、頑張ろう、シュっと振るぞ!」、次に回ってきた少年の背中を見て、「おー、君も鈴木君か、ガーンと行け!」、次の少年の背中を見て「また鈴木君か、よーしバーンと打て!」、次も背中に「SUZUKI」…。「今日は鈴木君が多いな、ワハハ!」となったそうな。

少年野球で指導する長嶋茂雄さん(C)講談社

いわゆるお笑いトークの“ネタ”の可能性も大いにあるため、実話かどうかは分かりません。ただ、長嶋さんだったらいかにもありそうだなと思わせる、なんともミスターらしいおおらかなキャラクター像が、伝わってきます。二人の軽妙なやりとりと相まって、10分ほど笑いが止まりませんでした。

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『房州屋(ぼうしゅうや) 新町店』で頼んだ「うな丼セット」
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