当たり前の日常に潜む「変なの」を見つける楽しさ この間は、ドイツについて勉強していた。 元々、ドイツのサッカーチームが好きだったのだけれど、それに関連するドイツってどういう国なのか、興味を持って調べてみると、これがまた楽…
画像ギャラリーお笑いコンビ「ティモンディ」前田裕太さんの、「目指せ、理想の大人」をメインテーマに掲げた連載コラム。30代に突入した前田さんが「大人」を目指して過ごす日々を、食・趣味・仕事など様々な視点で綴ってくださいます。連載は、第1・3木曜日に更新です。「(理想の)大人ってなんだろう?」を一緒に考えながら、前田さんの成長を見守りましょう!
今回は、勉強編の第2回。子供の頃の思い出から、「勉強」に退屈なイメージがある方も多いのでは?でも大人になった前田さんは、好奇心の赴くままに勉強を楽しんでいるのです!
「勉強」は「娯楽」なのだ!
これを暗記しろ、この漢字を30回ノートに書け、と強要されていた、子供の頃の勉強は皆嫌いだっただろう。
大人になったっていつ使うんだよ、と思いながら点Pの移動速度を求めたりしていたのは、私だけではないはずだ。
これを覚えろ、あれを書けと、学ぶべきものを定められていて同じような形に整えられることを目的とした教育の中にいた。
あんな勉強で、学問の楽しさを感じる方が難しいし、楽しい!って言っている人の方がおかしい。
電流と電圧の計算をもし嬉々としてやってる人がいたら絶対変態。
仲良くはなってみたいけれど、基本的に、日常にも馴染まない、興味のないものの暗記作業はつまらないと思う人が大半だろう。
ただ、大人になってからの勉強は楽しい。
勉強とは、娯楽なのだ。
子供の頃の勉強とは、与えられるものだったけれど、自分の好きなものを好きな範囲で、好きなペースでできる。
知りたいものを深く知り、そこで得られる学びとは喜びなのだ。
当たり前の日常に潜む「変なの」を見つける楽しさ
この間は、ドイツについて勉強していた。
元々、ドイツのサッカーチームが好きだったのだけれど、それに関連するドイツってどういう国なのか、興味を持って調べてみると、これがまた楽しい。
世界史を勉強していたときは、あんなに興味が持てなかった外国のあれこれが、義務ではなくなった途端に、こんなに楽しめるというのは、自分の天邪鬼な部分を垣間見るようでむず痒くなるけれど、これも大人になったということなのだろう。
まず、ドイツはビールを飲むのは16歳から認められている。保護者が同伴であれば、14歳から飲めるらしい。ただ、蒸留酒は18歳から。
なんだその法律は。
ドイツ人はビールがお酒だということが分かっていないわけではないだろうに。ドイツには、水より安いビールもあるみたいだし。
水に麦芽とホップと酵母を加え、手間暇かけて発酵させて作ったビールが、水よりも安いなんて、意味がわからない。ライスよりもチャーハンの方が安いって店なんてある訳ないし。
けれど、ドイツ人からしたら、それが当たり前だし、それだけビールが国に根付いていて、文化的にも日常にあって当たり前のものらしい。
変なの。
ドイツのことわざで「ベーコンを手に入れようとソーセージを投げる」という言葉がある。
ドイツでは、ソーセージはどこでも手に入るから”小さい元手で大きな利益を得る”という意味で使われるらしい。
日本でいうところの、海老で鯛を釣る、と同じ意味で使われているようなことわざだけれど、投げんなよ、と思う。ソーセージ投げられた方の身にもなれよと感じるけれど、それが、向こうでは普通。
変なの。
けれど、当たり前の日常の中に、変なの、と思えるものが溢れているから、面白い。子供の頃の勉強には全くなかった感覚だ。
ドイツについて調べていたところから、今は興味が移ってビールの勉強にも手を出している。お酒はそこまで飲めないのだけれど。
せっかく大人になったのだから、読者諸兄姉も、興味を持ったものがあれば楽しく勉強に努めるといいと思う。
前田裕太(まえだ ゆうた)
1992年8月25日生まれ、神奈川県出身。愛媛県の名門、済美高校野球部の同期である高岸宏行とのお笑いコンビ「ティモンディ」のツッコミ担当。趣味はサッカー観戦、読書。テレビ番組で画力を披露したり、複数メディアでコラムを執筆するなど、マルチな活動で注目を浴びている。
ティモンディ
高岸宏行・前田裕太によるお笑いコンビ。コンビ結成は2015年、グレープカンパニー所属。高岸のポジティブなキャラクターや、二人の野球経験と身体能力などがバラエティ番組で引っ張りだこに。コンビの野球経験をいかしたYouTubeチャンネル『ティモンディチャンネル』の登録者数は約25万人。