×

気になるキーワードを入力してください

SNSで最新情報をチェック

桜模様の入った透彫など流派によって趣が異なる刀装金具

鐔(つば)をはじめとした「刀装金具」の名品も並びます。江戸時代に熊本で発展したものを「肥後金工」と呼び、主な流派は林派、平田派、西垣派、志水派があります。永青文庫に所蔵される肥後金工の多くは護立の収集品で、叔父の長岡護美(ながおか・もりよし)(1842〜1906年)や、西垣四郎作らから譲り受けたものです。

重要美術品 林又七「桜九曜紋透鐔」 江戸時代(17世紀) 永青文庫蔵
重要美術品 西垣永久「田毎の月図鐔」 江戸時代(18世紀) 永青文庫蔵

室町時代に後藤祐乗(ごとう・ゆうじょう)から始まった金工師の家系・後藤家は、足利将軍家や織田信長、豊臣秀吉といった為政者(いせいしゃ)に幕末まで仕えました。銅に金や少量の銀を混ぜた「赤銅(しゃくどう)」の黒色の地板に、金で立体的な模様を描いた作風は「家彫(いえぼり)」と呼ばれ、格調高い美しさが珍重されました。

重要美術品「猿猴捉月図三所物」
  目貫・笄:後藤乗真、室町時代(16世紀)/小柄:後藤通乗、宝永7年(1710) 永青文庫蔵

庶民の金工により自由な発想で発展していった、「町彫(まちぼり)」の逸品も鑑賞できます。

 重要文化財 奈良利寿「牟礼高松図鐔」 江戸時代(18世紀) 永青文庫蔵
土屋安親「雨下猛虎図揃金具」 江戸時代(18世紀) 永青文庫蔵
次のページ
2023年3月31日に映画も公開!『刀剣乱舞ONLINE』で...
icon-next-galary
icon-prev 1 2 3icon-next
関連記事
あなたにおすすめ

この記事のライター

おとなの週末Web編集部
おとなの週末Web編集部

おとなの週末Web編集部

最新刊

全店実食調査でお届けするグルメ情報誌「おとなの週末」。11月15日発売の12月号は「町中華」を大特集…