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シワや皮膚のたるみ、糖尿病などさまざまな病態への関与

誤っているのは(2)です。メラノイジンは糖化物質ですが、活性酸素を除去する抗酸化作用を持っており、酸化防止の観点からは良い作用があると言えます。メラノイジンを含む味噌の抗酸化力はがんに有効との報告もあります。

肉、ソーセージ、パンなどを焼いたときに褐色の焼き目がつく反応はメイラード反応と呼ばれ、食品科学の分野では香りやうま味を増す重要な反応とされています。メイラード反応は味噌の熟成やコーヒーの焙煎などでも起こります。この反応で生成される褐色の成分をメラノイジンといいます。

この反応が最初に報告されたのは1912年ですが、1980年代になり体内でも生じることが明らかとなりました。体内で利用されなかった過剰な糖分が、体温での加熱によりタンパク質と結びつき、メラノイジンが生成されます。このように体内でできたメラノイジンはAGE(Advanced Glycation End Products、終末糖化産物)と呼ばれます。

AGEは分解も排出もほとんどされず、体内に蓄積されていきます。これがいわゆる「糖化」で、シワや皮膚のたるみなどの外見上の老化だけでなく、糖尿病、がん、アルツハイマー病、心筋梗塞、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)、白内障などさまざまな病態への関与が指摘されています。

AGEは分解も排出もほとんどされない
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糖化を防ぐ健康長寿食...
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圓岡太治
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