日本庭園を眺めながら“生命力抜群”のそばをいただく
最後に向かったのは、松江市にありながら「出雲そば」を名乗っていないそば店、というか日本料理店「竹りん」です。1年を通じて壮麗な牡丹の花が咲く、約1万坪の日本庭園「由志園(ゆうしえん)」の中にあり、大きな窓から美しい日本庭園を眺めながら食事ができます。松江市の中心地から車で約30分、汽水湖・中海に浮かぶ大根島にある「由志園」は、山陰地方最大級の池泉回遊式日本庭園です。
「由志園」が位置するのは、湖のなかにある外周約12km、面積約6平方キロメートルの大根島。「竹りん」ではその大根島で作られた二八そばを提供しています。
大根島では、江戸時代から高麗人参(雲州人参)が作られていて、牡丹と並ぶ島の特産品なのだそう。が、高麗人参は薬効が高いため、一度、高麗人参(雲州人参)を収穫した畑は、栽培に必要な土壌力が戻るまで大変な時間を要します。
さまざまなものを植えてみてもうまく育たず、そんななか、見事に育ったのがそばだったのだとか。そばって、生命力があるんですねえ(笑)。
そんな大根島産のそばを石臼でひいたこちらのそば、香りも高く、こりっとした食感。一般的な出雲そばと同じように、のど越しも抜群です。
気になる「高麗人参豆腐鍋」もオーダー。高麗人参を煮詰めたエキスで作った豆腐と、そこから染み出す高麗人参のエキスの滋味深さよ! たまりません。