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先端のラーメンもいいけれど、結局行き着くのは昔から親しまる老舗の味。

そこには美味しさだけじゃない、心惹かれる何かがある…。ということで、家族で守る歴史の味、常連の声で生まれた味などなどの名店を覆面調査隊が実食レポートします。

浅草「鳳凰軒」

支那ソバ

愛し愛されて87年、普通に店を続けることさえ困難な時代、ここ浅草橋で味を守る家族の物語が奇跡のように紡がれている。重厚な扉を開ければドラマの始まりだ。”看板娘”として常連客に愛される2代目お母さん、長男の3代目、その弟妹が迎えてくれる。

葱鶏塩檸檬麺
ギョウザとシュウマイ

豊富な麺類の中でも定番の「支那ソバ」は歴史を伝える一杯だろう。聞けば初代の頃から自家製麺。現在は小麦に詳しい元パン職人の弟さんが麺の配合を任されており、つるんと弾力ある細ストレート麺は2日ほど生地を寝かせてコシを出すそう。これが鶏ガラベースのクリアなスープと相性抜群で。シンプルな味わいだが、奥の方に芳醇な旨みを感じるのは醤油ダレの隠し味に白ワインを加えるからか。なんて思いつつ頬張る横目にせっせと餃子を仕込む家族の姿が(時々遭遇、ほっこり~)。思わず加わって手伝いたくなる居心地の良さもこの店の魅力です。

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おとなの週末Web編集部
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