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時代の先取り感覚を具現化

3代目アコードを開発するにあたっての重要なキーワードがもうひとつある。それは、

「21世紀に向けた人間とクルマとの理想的関係がここにある」というものだ。ホンダはその重要ファクターとして、「時代の先取り感覚」を強調している。アコードがデビューした1985年の段階で21世紀をイメージしているユーザーなんてだれひとりいなかっただろう時にホンダはすでに21世紀を見ていたというのが凄い。

その時代の先取り感覚を具現化したのが、アコードのハッチバックに代わってラインナップされたエアロデッキだ。

ホンダの新しさの象徴としてデビューしたのがアコードエアロデッキ

今見ても斬新なデザイン

アコードに設定されたエアロデッキはアコードセダンのルーフを延長し、ハッチバックともワゴンとも思える特異なデザインでセダンの1カ月後に華々しくデビューを飾った。ホンダはデビュー時に、そのデザインについて「ウルトラロー&ワイドの考え方を基調に、これからのデザイントレンドをいち早く体現したロングルーフ」、と新しさを大々的にアピール。

セダン同様にエアロデッキもイメージイラストに忠実に市販化された

実際にエアロデッキのデザインは伸びやかなルーフラインの美しさ、ワンダーシビックを彷彿とさせるスパッと切り落としたリアエンドなど今見ても秀逸。写真で見るよりも実車を目の前にするとその美しさに息を呑むこと必至。

ロングルーフと低いボンネットの対比は今見るとかなり秀逸だが、当時は理解されず苦戦

エアロデッキは中途半端だった!?

アコードセダンが第人となったのとは対照的にエアロデッキは販売面で苦戦。目立つデザインだっただけに余計苦戦ぶりが強調されることになった。

その要因として考えらえるのはいくつかあるが、ワゴンとハッチバックをクロスオーバーさせたデザインは、裏を返せばどっちつかずととられてしまった。当時の日本ではセダン人気の一方でハッチバックもかなり売れていたのに、売れなかったのは中途半端に映ってしまったのは否定できない。

エアロデッキのインテリアはデザインはセダンと同じだがシート素材などで差別化されていた
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日本にはワゴンをアシとして使う概念がなかった...
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市原 信幸
市原 信幸

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