「欲望のままに作った厚切りロースのピラミッ丼」(648円)や「【R指定?】葉わさびポテトサラダ」(268円)など、驚きと喜びに満ちた弁当や惣菜「偏愛めし」をリリースしてきたドン・キホーテ。2023年11月の販売開始からおよそ1年、どの商品も清々しいほどの偏愛っぷりを見せつけてきたこのシリーズだが、2024年12月に発売されたお弁当には度肝を抜かれた。というか正直なところ、ビックリして笑いが止まらなかった。実際の味はどうなのか、2025年1月発売予定の商品もあわせてレビューする。
画像ギャラリー「欲望のままに作った厚切りロースのピラミッ丼」(646円)や「【R指定?】葉わさびポテトサラダ」(268円)など、驚きと喜びに満ちた弁当や惣菜「偏愛めし」をリリースしてきたドン・キホーテ。2023年11月の販売開始からおよそ1年、どの商品も清々しいほどの偏愛っぷりを見せつけてきたこのシリーズだが、2024年12月に発売されたお弁当には度肝を抜かれた。というか正直なところ、ビックリして笑いが止まらなかった。実際の味はどうなのか、2025年1月発売予定の商品もあわせてレビューする。
アメリカンドッグの“ココ”がおかずになった!
「みんなの75点より、誰かの120点」をコンセプトに展開する、ドン・キホーテの「偏愛めし」。店舗によって取り扱いは異なるが、「きくらげ中華丼」(430円)や「フライドチキンの皮だけ弁当」(538円)など、まさに“偏愛”すぎる、衝撃的かつ賛否両論を巻き起こす商品を世に放ってきた。
そんな「偏愛めし」で、2024年12月に発売されたお弁当のひとつが、今までで最も偏愛レベルが高いのでは?と大笑いしてしまった。そしてその次に沸き起こった感情は、ココを商品化するなんて、ドンキは正気なの?だ。
その商品が「アメリカンドッグのココだけ弁当」(430円)。正気?なんて強い言葉を使って申し訳ない。だって実は私も“ココ”が大好きで、とにかくヤられた感がたまらないのだ。でも“ココ”が好きなんて、大人として言っていいのかという戸惑いや表立って言うのはちょっと恥ずかしいという思いで、つい荒ぶってしまった。
そんな“ココ”について「アメリカンドッグの希少部位です」と意気揚々と開発秘話をしてくれる開発担当者の犬塚康太さんを思わず羨望の眼差しで見つめてしまう。私も“ココ”が好きだと堂々と宣言することで、常識に囚われがちな自分の心を解放するチャンスなのかもしれない。
「これだけの量の“ココ”を食べたいなら、本来はアメリカンドックを何十本も食べなくちゃなりません。でも僕は“ココ”が食べたい。なんなら上の部分はいらないくらいです」と力強く語る。もう最高だ。いや、私は上の部分も好きだけど。
開発担当者の「仕事帰りのご褒美がお弁当になりました」
ということで実食。お弁当ケースのおかずを入れるスペースいっぱいに入った、カリッカリの“ココ”。ちょっと甘みがあって、カリッとした食感ってごちそうだと思った。実際にアメリカンドッグを食べるとき、“ココ”は当たり外れというか個体差があるが、このお弁当も大きさはあえてバラバラにしている。ご飯のスペースには、申し訳程度のニンジンが入ったケチャップライスが鎮座する。
犬塚さんは、「仕事帰りにコンビニに行って、アメリカンドッグを食べる時、もう片方の手が空いているので、そちらでおにぎりを食べるんです。交互に食べていると、おにぎりがまるでケチャップライスのようになるんですよね。僕の仕事帰りのご褒美がお弁当になりました」と満面の笑みで教えてくれた。
おやつを食べているのかご飯を食べているのかちょっとわからなくなるが、私はこのお弁当が好きだ!
12月初旬のとある夕方、ドンキの旗艦店である「MEGAドン・キホーテ 成増店」を覗いてみたところ、「アメリカンドッグのココだけ弁当」は売り切れていた。しっかりと“ココ”好きに響いていることがわかった。
背徳的な「偏愛めし」は続々と
同じく12月に発売になった「あんこMAXサンド」(430円)はなんと160gのアンコを挟んだ、喫茶店のあんバタートーストをイメージした商品だ。
名古屋出身だという犬塚さんは、「本当はバターなしでアンコを100gずつ入れたかった」と悔しそうだ。すごく甘いアンコを使っているわけではないのだが、甘党ではないため個人的にはバターを入れてくれてありがとうという気持ち。
なおバターを入れたことで、アンコがはみ出さないストッパーの役割を果たすという、結果オーライ感も含めてほっこりとした気分にさせられた。
さらに人気のおにぎりシリーズからは、「はみ出しすぎィなお好み焼きおにぎり」(322円)という、大阪のお好み焼き定食をイメージしたおにぎりなども発売。炭水化物すぎるけど、ソースとご飯の相性の良さを再認識できる、ボリュームタップリの一品だ。
2025年1月発売「カップ焼きそばの“かやく”丼」
2025年1月に発売予定なのが、「カップ焼きそばの“かやく”丼」(430円)だ。馴染みが深いカップ焼きそばをリスペクトし、あえてキャベツもフリーズドライにしたものを使用しているというこだわりようだ。
「仕事柄出張が多いので、ホテルでコンビニで買った夕食をとることが多々あります。カップ焼きそばを食べた時、最後に容器にへばりついているキャベツがまた美味くて。アレをご飯に乗せて丼にしたい!と常々思っていたんです。やっと夢が叶いました!」
あぁ、またもやキラキラとした瞳で少年のように語る犬塚さんの笑顔が眩しい。
実際にいただいてみると、本当に某カップ焼きそばの食べ終わりかけのソースが染みたキャベツをご飯に乗せてマヨネーズをかけたあの味。ふりかけもいい塩梅で再現されていて、笑ってしまうくらい紛れもなくあの味と食感だが美味しい。実際はどうかわからないけれど、なんだかヘルシーなお弁当を食べているような気になるし、年末年始の食べ疲れの時なんかにもキャベツだしいいんじゃないか。今はキャベツも高騰しているからお値打ち感がある気がするし、興味ある方はぜひお試しあれ!
こんな楽しい商品たちを次々とリリースしてくれるドン・キホーテ。ワクワクしながらこれからもついていきたい!
文・写真/市村幸妙
いちむら・ゆきえ。フリーランスのライター・編集者。地元・東京の農家さんとコミュニケーションを取ったり、手前味噌作りを友人たちと毎年共に行ったり、野菜類と発酵食品をこよなく愛する。中学受験業界にも強い雑食系。バンドの推し活も熱心にしている。落語家の夫と二人暮らし。
……つづく『「やりすぎ」「ヤバい」は褒め言葉 ドンキの「偏愛めし」が愛される理由とは』では、食への強い“偏愛”を持つ開発担当者による同店ならではの尖りに尖ったお弁当・お総菜のシリーズを実食レポートしています!
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