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北米モデルは2.4Lエンジンを搭載

そんな経緯もあり、北米仕様では日本のシルビアとは違うフロントマスクが与えられたのだが、北米では2.4L、直4エンジンを搭載していたため、例の法則により240SXという車名で販売された。それに対し日本では1.8L、直4エンジンを搭載していたので180SXとなったのだ。200SXが『ツーハンドレッド』、240SXが『ツーフォーティ』(ニーヨンマル派も多い)で、180SXは『ワンエイティ』が正式車名。ネットなどでは180SXをイッパチ、ワンパチ、ワンチと呼ぶなどという記述もあるが、筆者はそのような呼び方としている人とは一度もあったことはない。もしかして筆者よりもだいぶ下の世代なのか?

いかにもアメリカ人が好きそうなデザインをうまく演出している

シルビアとの差別化が命題

1980年代の日産の販売網は日産店、モーター店、サニー店、プリンス店、チェリー店という5チャンネル制だった。今は最後までマルチチャンネル制を採用していたトヨタもやめて、どのディーラーに行ってもそのメーカーのクルマを購入することができるようになったが、昔は取り扱い車種が販売店ごとに違っていた面倒な時代だった。

シルビアに関して言えば、S12まではシルビアがサニー店、その姉妹車のガゼールがモーター店での扱いだった。しかし日産はS12型をもってシルビアの姉妹車のガゼールの廃止を決めていた。「スポーツ&スペシャルティのバッジ替えだけの姉妹車は不要で作るなら違いを明確にする」という方針と、小型FRスポーツの継続を切望する販売店サイドの思惑が一致し、北米仕様の240SXを180SXとして日本で販売することになったのだ。

ライトをアップするとシルビアのヘッドライトよりも高くなる

リトラクタブル+ハッチバック

S13型ではシルビアと180SXを大きく差別化するという日産の方針により、シルビアが固定ヘッドライト+トランクが独立したファストバッククーペに対し、180SXは開閉式のリトラクタブルヘッドライト+ハッチバックと同じコンポーネントを使いながらも大きく差別化することに成功。

ちなみに北米で販売された240SXは、フロントマスクはリトラクタブルで共通ながら、ファストバックとハッチバックの両モデルが販売されていた。つまり180SXは、240SXのハッチバッククーペを日本仕様にしたものなのだ。

フロントからウェストラインを通してリアに流れるラインが美しい
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当時の女子大生にも人気
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市原 信幸
市原 信幸

市原 信幸

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