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長い歴史とともに多くのファンを持つ大阪自慢の味わい『華風料理 一芳亭 本店』@難波

【西の焼売】

「テーブルに届いたとき、湯気が上がっているほど熱々です。醤油と辛子の力が、生地の甘みをさらに引き出してくれます。長い歴史と経験が生み出した、これぞ銘品と呼ぶにふさわしい大阪自慢の味です」(門)

牧元さん、今回焼売で紹介する『一芳亭』は、屋号の前に華風料理と付くのです。これはご主人曰く、「最初は中華料理と名付けていたのですが、どうも馴染めず。日本人の口に合うようにアレンジし、和風というのがあるなら華風もありかと、こうしました」という柔軟な姿勢。僕はこのエピソードが大好きで、もう50年近く通っているのです。創業は昭和8(1993)年、90年以上の歴史を持つ店です。

しゅうまい350円(1人前)

『華風料理 一芳亭 本店』しゅうまい350円(1人前)

そこで必ず食べるのが焼売。まずビジュアルに惹かれます。焼売を薄い黄色の生地が包み込んでいます。これは薄焼き卵なんです。この黄色を見た瞬間に胃袋にスイッチが入ります。辛子と少しの醤油をつけて食べます。歯に抵抗がなく、焼売はスルスルと口の中でほどけるのです。豚のミンチ肉、エビ、玉ねぎのみじん切り、胡椒、醤油で下味をつけ、片栗粉でつなぎ蒸しあげたシンプルな料理。具材の分量が生み出すバランスの良さが、この唯一無二の味わいを作り上げているのです。

90年以上守り続けてきた味を求めて訪れる人、つまりファンの多さが、この焼売の実力を物語っています。定期的に食べたくなる焼売が大阪にあることを僕は誇りに思っています。日常の中にある幸せとは、こんな焼売のことだと、しみじみ感じています。

牧元さん、ぜひ、僕と一緒に日常の幸せを体感してもらえませんか。

『華風料理 一芳亭 本店』

[店名]『華風料理 一芳亭 本店』
[住所]大阪府大阪市浪速区難波中2-6-22
[電話]06-6641-8381
[営業時間]11時半~20時
[休日]日・祝
[交通]南海電鉄難波駅から徒歩1分、大阪市営地下鉄御堂筋線なんば駅から徒歩5分

門上武司

門上武司

小誌でもおなじみの、あらゆる食情報に精通している西のグルメ王。食関連の執筆・編集を中心に、各メディアに露出多数。関西の食雑誌『あまから手帖』の編集顧問も務める。

※掲載情報は取材時のものになります。内容に変更が生じる場合があります。詳細は店舗にお問い合わせください。

文/マッキー牧元(東)、門上武司(西)撮影/鵜澤昭彦(東)、松浦稔(西)

※月刊情報誌『おとなの週末』2025年3月号発売時点の情報です。
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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