インテリアはオーソドックス
Y34セドリック/グロリアは斬新だったエクステリアに対しインテリアはやや保守的でデザインもオーソドックス。しかし、明るい色味の本木目調パネルの採用(当時はこのクラスでも本木目ではく”調”が当たり前だった)、オプションの本革シートは素材にもこだわりを見せていた。
装備面では全グレードともセンターコンソールに5.8インチの液晶モニターを設置。これはトータルインフォメーションディスプレイと命名され、警告+対処法の表示、燃費、メンテナンス情報、各種の車両状態設定機能など、必要な情報を表示する先進的な情報コミュニケーションを実現。
そのほか、左右独立調整フルオートエアコン、乗降時自動昇降機能付き運転席パワーウィンドウ、後席ドアガラスエッジイルミネーション、トランクオートクロージャー、ほぼ直角に開くリアドアなど、乗り手の利便性、快適性を追求していた。
プラットフォームを新開発
セドリック/グロリアはY31型(1987~1991年)にプラットフォームを新開発。社会問題にもなった初代シーマはこのプラットフォームを使っていた。その後に登場したY32型(1991~1995)、Y33型(1995~1999年)は改良を加えてはいたが基本的な部分はY31型のプラットフォームのキャリーオーバーだった。
しかし、20世紀最後を飾るY34型では、エンジンの次にお金がかかると言われるプラットフォーム(日産は新世代LLクラスプラットフォームと命名)を新開発。Y34型セドリック/グロリアは日産が経営難だったとは思えないほど潤沢な予算が投入されていると言われるゆえんだ。
新開発のリアサスはスプリングとダンパーを別配置してフリクションを低減すると同時にアルミ材の使用により6kg軽量化。ボディ剛性は約23%向上し、操安性、乗り心地、静粛性、安全性という高級車に求められる要素を大きく進化させた。
画期的だったが短命に終わったCVT
Y34セドリック/グロリアではトランスミッションも話題に。デビューから5か月後の1999年11月にベルトではなくディスクとパワーローラーを使ったトロイダルCVTを実用化。日産、トランスミッションメーカーのジヤトコ、ベアリングメーカーのNSK、オイルメーカーの出光興産が共同開発した画期的CVTは大パワー/トルクエンジンにも組み合わせ可能で、Y34型では280psの3L、V6DOHCターボに設定された。
ただし、高コスト(5ATに対し50万円程度高かった)だったことに加え、商品化のポイントとなっていたせん断オイルの性能維持が難しく焼き付きなどのトラブルが発生するなどしたため、”夢のCVT”はY34型以外ではV35スカイラインに搭載されただけで短命に終わってしまった。この頃はすでに『技術の日産』というイメージは薄れていたが、日産の技術への強いこだわりが感じられた。






