高級感とスポーティさの融合
初代カローラは安くいいものを追求した実用一辺倒のパブリカでの失敗を受けて、高級感を大々的にアピール。パブリカが愛らしいが平坦なデザインだったのに対し、初代カローラは曲線を多用。パブリカよりも明らかに高そうに見える丸2灯ヘッドライト、緩やかなふくらみが与えられたボンネット、それと対照的にシャープな流れを見せるセミファストバックスタイルは適度な高級感とスポーティさがミックスされていた。
満足度の高いインテリア
インテリアも当時の小型大衆車で一番の高級感が与えられていた。2本スポークのグリップの細い大径のステアリングはいかにも1960年代のクルマと言った風情だが、ステアリングスポーク、インパネ上部、サンバイザー、フロントシートバックの裏側などには分厚い安全パッドで覆ってあるのは当時の小型車としては画期的。計器類を覆うカバーには無反射ガラスが使われるなど、視認性も大きく進化させていた。
さらに当時の小型車の室内は鉄板むき出しが一般的だったが、初代カローラは鉄板の露出がほとんどなかった。これは高級感を演出するには必須だった。
筆者が意識して初代カローラを見たのは編集者になってからだから実感したわけではないが、聞いたところでは当時初代カローラのインテリアに対する満足度は高かったという。
初代カローラは初物尽くし
初代カローラはいろいろな初物が投入されていた。まずはサスペンション。乗用車のスタンダードとなっているマクファーソン・ストラットを日本の量産車として初採用。エンジンでは5ベアリング支持方式を日本車初採用することで静粛性と耐久性を両立。当時はステアリング下に位置するコラムシフトが主流のなか、日本車で初めて4速のフロアトを搭載している。
エクステリアではサイドウィンドウなどに曲面ガラスをトヨタ車として初採用し、高級感のあるエクステリアの実現に大きく貢献。そのほかでは、バックランプ(ギアをリバースに入れた時点灯)を大衆車クラスで採用したのは日本車初。合計30にも及ぶ新技術の投入、しかも初物尽くし。初代カローラに対するヨタに対するトヨタの意気込みが伝わってくる。





