土木遺産の「ねじり橋」と「めがね橋」
西桑名駅から三岐鉄道・北勢線に乗って46分(日中時間帯の場合)、10駅目となる楚原〔そはら〕駅から約1.2km、徒歩約15分のところに、土木学会推奨の土木遺産「ねじり橋」と「めがね橋」がある。両橋は約230mほど離れているが、同地区(いなべ市員弁〔いなべ〕町下笠田)にあり、北勢線の楚原駅と麻生田〔おうだ〕駅の駅間に位置する。
この二つの橋の正式名称は、ねじり橋が「六把野井水拱橋〔ろっぱのゆすい・きょうきょう〕」といい、めがね橋は「明智川拱橋(あけちがわ・きょうきょう)」という。拱橋(きょうきょう)とは、アーチ橋のことで「斜拱渠(しゃきょうきょ)」ともいう。両橋は、技術水準の高さに加え、歴史的・文化的地域遺産としての重要性を高く評価され、2009(平成21)年に“めがね橋”が、2013(平成25)年には“ねじり橋”が、土木学会推奨の土木遺産として認定された。ねじり橋は、「日本の近代土木遺産・現存する重要な土木構造物2000選」にも選ばれている。
全国に数ある“めがね橋”のなかでも明智川拱橋(めがね橋)は、1916(大正5)年に完成したコンクリートブロックでできた3連式のアーチ橋(拱橋)として、大変珍しい存在とされる。
いっぽうの六把野井水拱橋(ねじり橋)も、1916(大正5)年に完成したアーチ橋で、橋を斜めに架けるための“組積造〔そせきぞう〕”と呼ばれる技法を「ねじりまんぽ」という。この技術を取り入れたコンクリートブロック製のアーチ橋としては、現存唯一の貴重な橋とされる。この「ねじりまんぽ」は、京都の琵琶湖疎水の下をくぐるレンガ造りの人道用トンネル「蹴上ねじりまんぽ」でも有名だ。




