×

気になるキーワードを入力してください

SNSで最新情報をチェック

icon-gallery

手間暇かけたデミグラスでも、おろしたっぷりの和風でもない。今、ハンバーグは“炭火”の時代。炭火で焼き、香りをまとわせることで、いっそう肉の旨みが引き立つのだそうだ。都内に増えている炭火焼きハンバーグの秀逸店、回ってきました!

炭火焼きが変えた!ハンバーグ最新事情

ハンバーグって言ったら家庭の味か洋食屋さんの料理って感じがしません?ケチャップと中濃ソースを混ぜて作るソースの庶民的な味やデミグラスソースの上品な味、そして和風の三味。その中のエアスポットに颯爽と現れ、肉ラバーを虜にしているヤツがいる。それが炭火焼きハンバーグ!!2020年オープンの「挽肉と米」が炭火で焼いた超出来立てハンバーグの旨さを世に広めたのが炭火焼きハンバーグブームの皮切り。

それから続々と街に現れたハンバーグ店は、挽き立て肉で作ったハンバーグを炭火で焼き、焼き立てをご飯と一緒に提供する、まさに「挽肉と米」スタイルを継承している。このスタイルの何がすごいって定食っぽいカジュアルさがありつつ、外食ならではの完成された味を食べられるってトコ!家で食べるような気楽さと専門店のおいしさのいいとこ取りなのだ。

今回ご紹介する3店もそう。すべてその日の朝に挽いた新鮮な肉を使い、炭火で焼きアツアツの状態で目の前に出してくれる。その肉の香ばしさと言ったらもう……。『神徳』では炭火の炎にくぐらせることで香り高く、さらに牛ハンバーグの場合は炭火で焼き締めることで肉々しさをアップ。

『挽肉屋 神徳』炭火で焼くことで炭の香りをまとわせられるだけでなく、余分な脂が落ち、和牛でもさっぱりした味わいに

外側だけを炭火で炙って提供する『釜元はん米衛』のハンバーグも、その香ばしさでご飯をもう1杯おかわりじゃ足りないくらいだ。炭火の力はそれだけじゃない。「炭火で焼くと黒毛和牛でも脂っぽくならないんです」と話すのは『東京バーグ屋』の店主。同店では100グラムのハンバーグがふたつ出てくるのだけど、ひとつ目もふたつ目もクドさを感じずぺろりと完食できてしまう。

『釜元はん米衛 中目黒店』ハンバーグは炭火で焼き目と香りをつけたのちにレアで提供。席で焼くことで超出来立てに

炭火の香りを楽しむハンバーグは、薬味が豊富なのも特徴のひとつ。各店が力を入れるオリジナルソースのほか、シンプルに塩、辛子や山椒など。それぞれのハンバーグの個性と自分の好みに合わせた味変ができるのも楽しいのだ。しかもこんなにおいしくておもしろい料理がカウンター席で2000円しないで食べれちゃう。気軽なのにおいしすぎる。それがこれからのハンバーグなのです。

『挽肉屋 神徳』 @東銀座

炭火香る、6種類のハンバーグを定食で

牛に豚、羊、三合い挽き、マグロにタイ。6種類の肉の炭火焼きハンバーグを食べられる店なんて他にないのではなかろうか。しかもどれもが炭火の香りをしっかりまとった味わいで、もう拝みたいくらいにうれしい。各食材に合わせて挽きの粗さや、合わせる食材を考えたのはフレンチと和食で経験を積んだ料理人。牛のハンバーグは牛すじ入りで肉々しく、羊には特製スパイスを加え香り高く、マグロとタイは粗挽きで大葉、赤味噌、柚子など和の食材を合わせてさっぱりと。

ハンバーグ定食 1600円(1人前)

『挽肉屋 神徳』ハンバーグ定食 1600円(1人前) ハンバーグはしっかり炭火で加熱することで香ばしさが際立つ

「幅広いシチュエーションでハンバーグを食べてほしかった」と後藤店長が種類を多くした理由を語る。酸味の中に味噌のコクが効いた特製ブレンドソースや、リンゴの甘みがポイントの自家製オニオンソース、岩塩に和芥子、辛味噌で味変も楽しめる。がっつり気分でもあっさり気分でも、その時々に合うハンバーグがここにはあるのだ。

『挽肉屋 神徳』

[住所]東京都中央区銀座3-11-16 VORT銀座イースト1階
[電話]03-6264-2292
[営業時間]11時半~16時、18時~21時
[休日]日・祝
[交通]地下鉄日比谷線ほか東銀座駅A7出口から徒歩1分

『釜元はん米衛 中目黒店』 @中目黒

炭火が引き立てる熟成和牛の旨みを厳選米と堪能

どうしようもなく肉を求めている時はここに来るべし。同店を手がけるのは熟成肉専門店。看板メニューの「熟成和牛レアハンバーグ」は熟成で脂を軽やかにした黒毛和牛メインに、その日に挽いて作るだけあって赤身の鮮やかさが半端じゃない。

熟成和牛レアハンバーグ定食 2200円

『釜元はん米衛 中目黒店』熟成和牛レアハンバーグ定食 2200円 “釜元”と店名にある通り、米にはこだわりあり。老舗米屋「八代目儀兵衛」が特別にブレンドした米を一人用の釜(0.7合)で炊き上げる

まずは炭火で炙り、その後、自席で鉄板に押し付けてギュウギュウ、ジュウジュウ。加熱され脂が溶け出した肉は、食べ応えがありながらも、炭火の香りもあって後味がさっぱり。合わせる釜炊きご飯は和牛の甘みに合わせてブレンドした米を使用し常に炊き立てを提供する。旨い肉と米、この純粋なる喜びに浸るべし。

『釜元はん米衛 中目黒店』

[住所]東京都目黒区上目黒1-6-5 森ビル1階
[電話]03-6451-2747
[営業時間]11時半~22時(21時LO)
[休日]第2月
[交通]地下鉄日比谷線ほか中目黒駅東口から徒歩3分

『東京バーグ屋 日本橋人形町店』 @人形町

隠し味で引き立つのは、黒毛和牛のまろやかさ

肉々しさと柔らかさ。どちらも欲しい欲張りミートラバーの心を満たしてくれる店が現れた。七輪が置かれたカウンター席で提供されるのは外はカリッと、中はふるっと肉汁をたたえた黒毛和牛ハンバーグだ。

東京バーグめし 1800円

『東京バーグ屋 日本橋人形町店』東京バーグめし 1800円 セットには七輪で焼く用のサラミと野菜、スープがつく。薬味は岩塩、山椒、オリーブオイル、自家製バルサミコソースなど

席の七輪でさらに炭火の香りをまとわせてかぶりつくと、肉感の中に口当たりのやさしい脂と甘やかな香りがあふれて昇天しそうになる。香りの正体は挽き肉に練り込まれた紅茶。京料理では魚に番茶を使うことから発想を得て試したところ、肉のまろやかさが引き出されることに気づいたそう。剛柔併せ持つハンバーグにかき込むご飯が止まらない!

『東京バーグ屋 日本橋人形町店』

[住所]東京都中央区日本橋人形町2-32-4
[電話]03-6231-1839
[営業時間]11時11分~15時
[休日]不定休(休日はインスタで告知)
[交通]地下鉄日比谷線人形町駅A2出口から徒歩3分

撮影/小澤晶子、取材/藤沢緑彩

※2023年4月号発売時点の情報です。

※全国での新型コロナウイルスの感染拡大等により、営業時間やメニュー等に変更が生じる可能性があるため、訪問の際は、事前に各お店に最新情報をご確認くださいますようお願いいたします。また、各自治体の情報をご参照の上、充分な感染症対策を実施し、適切なご利用をお願いいたします。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

icon-gallery
関連記事
あなたにおすすめ

この記事のライター

おとなの週末Web編集部
おとなの週末Web編集部

おとなの週末Web編集部

最新刊

全店実食調査でお届けするグルメ情報誌「おとなの週末」。11月15日発売の12月号は「町中華」を大特集…