「いろは坂」を上って丘の上へ ファンが訪れる洋菓子店
さていよいよバスに乗ります。作品のモデルとなった場所は、駅からすぐの小高い丘に集中しているらしい。上り坂はキツいから、バスで上がって、歩いて下りて来れば合理的。この連載では無理やりバスに乗る回も目立ったけど、今回はちゃんと理由も立った。そういう意味でも、「バスグルメ」に相応しい聖地なんですねぇ(笑)
駅前のバス・ターミナルから京王バス「桜92」系統に乗り込む。「91」でも同じルートを辿るみたいだけど、停留所に行ってみたら来たのはこっちだった、ってだけ。
バスは「さくら通り」を南下すると、大栗川に架かった霞ヶ関橋を渡る。この先はすぐ坂に繋がっていて、丘に上って行く。
つづら折に連なる坂は、その名も「いろは坂」。さすがに日光の同名の坂とは比べ物にならないけど、バスに乗ってるとぐぃぐぃカーブを繰り返して上って行く。なかなか趣きもあります。実はこの坂自体、作品の中で重要な存在なんだけど、まぁそれは帰りに、下りる時に。まずは最初の目標到達を優先しましょう。「桜ヶ丘四丁目」バス停で下車。
降りたらもうそこが、そのまま最初の目的地「桜ヶ丘ロータリー」。こんな丘の上の、住宅街のど真ん中にロータリーがある。普通、大きな駅の前なんかにあるものですけどね。何か、不思議な感じがする。
実はさっき言及した『地球屋』は、作中ではここをモデルにしたロータリー沿いに立っていた。ちょっと浮世離れしたアンティークが揃う店だったから、この立地がイメージにぴったりだったんでしょう。
実際にはロータリー沿いにはいくつか店が並んでて、中の一つが『ノア洋菓子店』。ファンが大勢、訪れる店で中には『耳すま』にまつわる装飾が一杯らしい。先の「散策マップ」にはスタンプラリーができるバージョンもあり、その1つはここで押すことができる。
ただ、酒呑みの私は甘いものが苦手であり、買いもしないのに店内に入る勇気はない。マップもスタンプラリー仕様ではない。店の前にあった、「顔出しパネル」で満足することにします。でもこれ、小さいよなぁ。実際に顔ハメするには、かなり苦労しそう(笑)