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希少な1杯から考える「コーヒーの2050年問題」

ブラジルやエチオピア、ベトナムなどコーヒーの主な生産地は、「コーヒーベルト」と呼ばれる赤道を中心とした南北の緯度25度までのエリアに属しています

その中で沖縄は最北端に位置し、近年、コーヒーを栽培する農家が増えています。耕作放棄地を転用したり、新たな農業従事者が沖縄でのコーヒー栽培の可能性を模索しています。

ただ、栽培に適した気温や日照時間、降水量や肥沃な土壌などさまざまな厳しい条件が重なり、沖縄産コーヒーはまだ県外に出荷できるほどのまとまった量を確保できるまでには至っていません。又吉コーヒー園でも2023年の収穫量は生豆で60キロほど、主に園内での消費にとどまっています。

世界のコーヒー需要は爆発的に増え続けています。一方で「コーヒーの2050年問題」と称される課題にも直面しています。地球温暖化で日本人好みのアラビカ種のコーヒー生産地が、2050年までに半減すると米国の研究機関が警告しているものです。加えて、不当な労働環境で生産者の減少も危惧されています。

沖縄でいただく希少な1杯のコーヒーから、世界のコーヒー事情を知り、自分に何ができるかを考える―喧騒から離れたやんばるの農園での学びは、新たな沖縄観光の目玉として、意義深いものになるでしょう。

【又吉コーヒー園】
【住所】沖縄県国頭郡東村慶佐次718-28
【営業時間】平日10時~17時/土日祝9時半~17時
【定休日】不定休
【収穫・焙煎体験】10時~または14時~(所要時間2時間半)、1名8800円 ※11月~4月まで要問い合わせ
【電話】0980-43-2838
【交通】沖縄自動車道宜野座ICから44分、許田ICから39分
【公式HP】https://www.matayoshicoffee.jp/

文・写真/中島幸恵

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