旨さの秘密は「醤油にこだわる」
更に取材を進めていくと興味深いお話が。
実は今回取材を行ったお店の方の多くが「醤油にこだわる」と語ってくれたのです。スープに醤油?と疑問に思ったのですが、どうやら忙しさもあって醤油ダレは使わず、お椀にネギと醤油、そこへ鶏や豚などでとったダシを注ぐスタイルのお店がほとんど。それでもおいしく提供するため、自分の店のダシに一番合う醤油を探し求めるのだとか。
そのこだわりは筋金入りで、醤油の銘柄に関してはほぼすべてのお店が「これは秘密なんです」と口を揃えます。仕入れ業者の方が配達の際、ラベルの向きに気を使うほどのトップシークレットなんですって。
そうやって考えると、その店の個性って実はサイドスープにこそ出ているのでは!?
ベースのダシは鶏でとるか、豚でとるか、魚介系か……。はたまた掛け合わせるという手も。そうして完成したダシに、吟味した醤油を合わせる。そこへネギを浮かべただけのシンプルな味わいこそが、店の味と呼ぶに相応しいのかもしれません。
今回は“当りだらけ”の町中華特集ですが、本当のところは“スープの旨い店は当りだらけ”を推していきたい荒川でした!