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滋養源として薬屋で出した猪肉が江戸庶民を虜にした『ももんじや』@両国 創業享保3(1718)年

肉食が禁じられていた江戸時代、庶民は「薬喰い」として山の“命”を大切にいただいていた。

「ももんじ」とは百獣のこと。創業時は薬屋だったこの店も、疲労回復に効果があるとされた猪肉が人気となって料理屋に転身。

猪鍋 4400円(1人前)

『ももんじや』猪鍋 4400円(1人前) 脂がくどくない天然の猪肉を使う

とはいえ当時は砂糖が貴重なため、今のように甘い味噌仕立てではなく、大鍋で炊いた味噌汁のようなものだったらしい。

大っぴらに猪とは言わず「山くじら」という隠語も生まれ、滋養源として親しまれた。

紅白の牡丹を思わせる姿から「ぼたん鍋」と称されるのは周知の通り。白い花弁のような脂身が、べっ甲色に透き通るほど煮込めば食べ頃となる。

脂を味わうのが醍醐味とあって、その上質さを求めて十代目が選ぶのは丹波産。

ぷりっとした歯応えを噛み締めれば、野生の滋味深い旨みが猪の如く体中を駆け回る。

『ももんじや』

[住所]東京都墨田区両国1-10-2
[電話]03-3631-5596
[営業時間]17時~21時(20時半LO)
[休日]日・祝※両国国技館で大相撲開催中の際は営業。詳細は店舗に要確認。
[交通]JR 総武線両国駅西口から徒歩5分

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おとなの週末Web編集部
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