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昭和レトロな工場がエモい大手製菓

大手製菓の工場兼店舗

最初に訪れたのは磯部せんべい発祥の店とされる「大手製菓」。文久2(1862)年に大手萬平氏が鉱泉の特徴を生かし、小麦粉と一緒に焼き上げて、磯部せんべいが誕生したと伝わる。

焼き上がったせんべいの表面には、ひらがなで「いそべせんべい」と刻まれている。使用している機械は昭和初期のものだそうで、広い工場内にはレトロな“エモさ”が漂っていた。

大手製菓では多彩な味のせんべいを製造しており、この日は試食で「巨峰味」をいただいた。国産小麦粉にざらめ糖を使っているため、甘みが柔らかく、香りも上品だ。

磯部せんべいはなぜザクザク、パリパリなのか?

食感について尋ねると、社長の大手貴博さんが「鉱泉に含まれる塩分と重曹のおかげでパリパリになるんです」と教えてくれた。さらに、米油を使用しているためヘルシーで、「酸化しにくいので、せんべいが油臭くならないのが特徴です」

大手製菓で昭和初期から使っているせんべいの機械

大手製菓
住所:群馬県安中市磯部1−6−9
電話:027-385-6224
営業時間:9〜17時
定休日:不定休

しょっぱい源泉をグビグビ飲める名月堂

源泉を試飲させてくれる名月堂

次に訪れたのは「名月堂」。ここでは、源泉を紙コップに入れて試飲させてもらえる。

口に含んだ瞬間――「うわ〜! しょっぱいッ!!」

思わず声が出るほどの強烈な塩味。風呂に入っただけでは分からなかった、鉱泉の濃厚な塩分がダイレクトに伝わってきた。これをせんべいに練り込めば、おいしくなるのも納得だ。

店の女性によると、「クリームは手製で練っています」とのこと。名月堂では定番のプレーンに加えて、八重桜や抹茶味なども揃えている。八重桜はNHK大河ドラマ『八重の桜』(2013年)の放映にあわせて、新島八重さんをイメージして作ったもので、桜の葉の塩漬けを練り込み、通年で販売している。

材料は、群馬県産の小麦粉と鹿児島の離島の砂糖、そして菜種油。素朴ながらも丁寧に作られた味わいが長く愛されている理由だろう。

「若い人には、チーズ七味せんべいやチーズカレーせんべいが人気です」

名月堂のプレーンなせんべいは四角形

名月堂
住所:群馬県安中市磯部1−13−3
電話:027-385-6127
営業時間:8〜18時
定休日:水曜

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昔ながらの手焼きを守る松風堂
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野添 ちかこ
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