実食して驚いた、京中の熟成肉の美味しさに感動
撮影が終わり、機材を撤収したところで、「良かったら、召し上がりませんか」と加藤社長からお誘いをいただき、喜んでテーブルについた。
「塩はつけずに、食べてくださいね」と厨房からの会長の声より先に、すでに何もつけずに食べ始めていた。噛めば噛むほど、旨味と香りに包まれるようで、飲み込むのが惜しい。
「旨味と香りが伸びるでしょう」と加藤社長の言葉の通りで、ただただ頷くことしかできなかった。
京中の熟成肉の美味しさを、どう表現すればいいか困っていた私を察してか、加藤社長が席について、肉を一口食べると、味の感想を教えてくれた。
「ウチモモは、最初にカツオの出汁に似た香りがして、咀嚼していくと穏やかに大豆の味がきいてくる。このヒウチは、焼き目のメイラードの香りが先にくるけど、麦や稲藁を焼いた香りがして、出汁感のある味わいになりますね」
この感想を聞いて、もう一切れ食べてみると、その表現がしっくりくる。ああ、食べることが楽しくて仕方ない。
今回は取材なので、特別に加藤社長の説明付きでいただいた。しかし「京中 田園調布 肉サロン」では、私と同じような体験ができる。加藤社長の肉の知識と経験を元に肉セミナーやワークショップを開催していて、肉を学び、肉を食べる喜びの最大化を追求できるのだ。詳細は京中のWebサイトでお知らせしているので、興味のある方はぜひ。
さて、熟成肉に夢中で気づくのが遅れたが、このステーキは冷めているのに、ジューシーで脂がまとわりつく感じが一切なく、味わいをしっかり感じることができる。「焼きたての熱々も美味しいですが、肉の温度が下がったほうが味がしっかりと分かるので、食べながら味の変化も楽しんでください」と加藤社長。
「京中式熟成牛肉の牛皿ご膳」は、とても美味しいが、京中の熟成肉を堪能したいなら、「京中式熟成牛肉の大ぶりサイコロステーキ」が断然おすすめ。特に「霜降り肉はもういいかな」と思いはじめている大人の皆さんには、ぜひ食べてほしい。
[店名]京中 月(にくづき)
[住所]京都市東山区稲荷町北組573
[電話番号]075-748-1429
[営業時間]11時〜15時(LO14時)
18時〜22時(LO21時)
ディナーは1日1組(最大12名)の貸切。
1名22000円〜
[休日]不定休
[交通]市バス・知恩院前バス停から徒歩1分。京阪本線祇園四条駅から徒歩12分
文・写真/寺田鳥五郎
テラダ・トリゴロウ。京都精華大学美術学部(現・マンガ学部)卒業。ココロ株式会社代表取締役。1968年、京都生まれ。タウン誌編集者、地方新聞記者、フリー編集ライターを経て、編集デザイン会社を設立。「人に歴史あり」を信条に取材を重ね、その人の魅力を伝えることを心がけている。















