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手作りなら塩分も調整可能! 自家製梅干しはまろやかな味わいに

さあ、梅の実を梅干しへと仕上げます。梅雨が明けた7月下旬、土用に入ったら天気予報とにらめっこ。三日三晩、晴天の日を見計らって、保存容器から梅、シソを取り出して天日干しします。その際、梅は酸が強いので、金属製より天然素材の大きめのザルを用意します。

こうすると、余分な水分が蒸発し、梅の果肉がねっとりまろやかな味わいになります。
まさに手塩にかけて時間をかけて自分で作った梅干しは、塩分も調整できるうえ、そのスゴイ効能は作中のとおり。

梅干しの苦手なお子さんも一緒に作業をすると、その過程に興味津々で、案外食べられるようになるかもしれません。ちょうどいい塩梅(あんばい)にできあがったら、我が家を代表するひと品として代々受け継いでゆくのもいいですね。

ユニーク条例で梅の消費量アップなるか!?

また、梅干しは炊き立てご飯のお供だけでなく、“万能調味料”としても使えます。例えば、青魚を煮つけるとき臭みとりになってマイルドに。野菜炒めや生姜焼きなどおなじみの料理に加えると、甘酸っぱくアレンジがききます。作中では梅肉を刻んでパスタの具にしていますが、ほかにも目先をかえて切り干し大根やマリネにあえたりしても、さっぱりと食べやすくなります。

ところで、若者を中心に梅干し離れが進んでいるさなか、梅の消費量アップや健康増進に努めてもらおうと、紀州南高梅で知られる日本一の梅の産地、和歌山県には、ユニークな条例を定めている自治体があります。

その名も「梅干しでおにぎり条例」(みなべ町)、「紀州梅酒で乾杯および梅干しの普及に関する条例」(田辺市)。なんとも地元愛を感じる微笑ましいものですね。

酸味と塩味、熟成された独特のうま味を持ち、日本人ばかりでなく海外の人の心をもつかんだ梅の魅力をいま一度再発見して、夏を元気に乗り切りましょう!

文/中島幸恵、漫画/うえやまとち

◆『クッキングパパ』とは?

福岡市博多を舞台に、商社の営業課に所属するサラリーマン、荒岩一味が家族や同僚、友人らに得意な料理の腕前を披露、食を通じて周囲の人々に笑顔とパワーを与える物語。作中に数ある料理のレシピは、定番料理からオリジナルメニュー、地元九州の郷土料理まで多岐にわたり、詳細なイラストとポイントを押さえた簡潔な説明はいま、すぐ作りたくなると好評を博している。

週刊漫画誌「モーニング」(講談社発行)で1985年から連載している人気シリーズで、2022年5月現在、単行本は161巻。

※「おとなの週末Web」の記事では本稿紹介の漫画、クッキングパパ 「COOK.82 梅干しを漬(つ) けよう」を一話丸ごと読むことができます。

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中島幸恵
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