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新横浜ラーメン博物館(横浜市)は、30周年を迎える2024年へ向けた取り組みとして、過去に出店した約40店舗が2年間かけて3週間のリレー形式で出店するプロジェクト「あの銘店をもう一度」を2022年7月1日から始めています。同年11月7日からは、1994(平成6)年のラー博開業時の店舗(現在も出店中の熊本「こむらさき」を除く7店舗)が、リレー形式で約3~4カ月ほど出店する「あの銘店をもう一度“94年組”」もスタート。この各プロジェクトにあわせ、店舗を紹介する記事の連載も同時に進行中です。新横浜ラーメン博物館の協力を得て、「おとなの週末Web」でも掲載します。

“94年組”シリーズの第4弾は、1978(昭和53)年、福島県喜多方市で創業した「大安食堂」です。

「まだまだ現役」という“鉄人職人”

“94年組”のコンセプトは「94年当時の味の再現」。“94年組”の第4走者は、喜多方「大安食堂」さん。創業者の遠藤進さんは御年86歳。遠藤さん曰く「これからもまだまだ現役」という鉄人職人です。

【あの銘店をもう一度“94年組”・第4弾・「大安食堂1994」】
出店期間:2023年10月27日(金)~2024年1月8日(月)予定
出店場所:横浜市港北区新横浜2-14-21 
     新横浜ラーメン博物館地下1階
     ※「あの銘店をもう一度“94年組”」第2弾「野方ホープ1994」の場所
営業時間:新横浜ラーメン博物館の営業に準じる

「大安食堂」の正油ラーメン

岩岡洋志・新横浜ラーメン博物館館長のコメント「94年の開業時に喜多方ラーメンは外せなかった」

大安食堂の遠藤さんは、これまで出店していただいた店主の方で最年長です。このコラムの時点で86歳。しかも遠藤さん曰く「まだまだ現役」とのこと。遠藤さんは期間中、ずっと新横浜に滞在され、厨房に立たれるとのことです。本当に頭が下がります。

“94年組”のトップバッターを飾った「勝丸」の創業者・後藤勝彦さんが80歳で、期間中毎日働かれたことにもびっくりしましたが、ラーメン店の店主の方々は本当にタフで凄いなと感じます。

喜多方は、当時人口約3万7千人(合併前)に対しておおよそ100店舗のラーメン店がある日本三大ご当地ラーメンのひとつと言われており、農作業をしている畑にラーメンを出前し、朝食にラーメン食べる地域産業に合わせた展開をしている地域です。ですから1994年の開業時に喜多方のラインナップは外せませんでした。

当時、喜多方はラーメンで町おこしを行っていたこともあり、どこのお店も大変混雑していました。そんな状況の中、誘致交渉は難航しました。当時私が33歳、遠藤さんが55歳ということもあり、中々信用してもらえず、私は遠藤さんに父や女優の姉にも会っていただき、徐々に信頼されるようになりました。

出店した後に聞いた面白い話があります。私の先輩が当時、新横浜で「ミキプルーン」(健康食品)の代理店をやっていた関係で、新横浜にお越しいただいたお土産にミキプルーンをお渡ししたことがありました。遠藤さんは当時もらったミキプルーンが忘れられないと言われ、あのミキプルーンも出店を決めたひとつの理由だったと伺い、何が決め手になるのかわからないと思いました。

そんな86歳の遠藤さんが作るラーメンが約2カ月間、新横浜で味わえます。この機会に是非お召し上がりいただきたいです。

ラー博出店当時の大安食堂(1994年撮影)
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昭和53年、41歳の時に大安食堂を創業...
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