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春木屋の修業期間は7~10年、修了式を終えて「独立」

近年のラーメン店での修業期間は長くても3年といわれているなか、春木屋の修業期間は7年~10年を要します。相撲部屋や和食の世界のように親子同然の気持ちで育て、春木屋の人間として一人前になるまで独立することを許しません。

「一人前になる」という意味はもちろん技術もあるのですが、先代夫婦が築き上げた精神が身についているかを判断するのです。

春木屋では、今ではあまり見られない「修了式」を関係者全員で行い、修了する人間の家紋が入った紋付袴と包丁が贈呈されるのです。そして修了式を終えた弟子は春木屋の暖簾を使っての独立が許されるのです。

手塚英幸さんの修了式

「一番弟子の手塚が手伝うのであれば」と、ラー博出店

「春木屋」さんは1994年の開業時から出店のお声がけをしていたのですが、そのタイミングでの出店はかないませんでした。その後も幾度となく本店を訪れ、ある時「独立した一番弟子の手塚が手伝うのであれば」という条件の元、2004年1月に新横浜ラーメン博物館への出店が決まりました。

春木屋の新たなる歴史を刻むのは、昭和62年郡山から春木屋に弟子入りを希望した一番弟子の手塚さんと、その数カ月後、同じ志を持ち店を訪れた、二番弟子の高橋充さんそして手塚英幸氏の実弟である手塚雅典さん。先代が引退したあとの春木屋を引っ張った「三羽ガラス」です。

春木屋三羽ガラス。左から、手塚雅典さん、手塚英幸さん、高橋充さん

今回のあの銘店をもう一度では、その三羽ガラスが今も働く「春木屋郡山分店」としてご出店いただきます。

春木屋郡山分店

麺づくりは早朝6時から、先代から受け継ぐ熟練の技

「春木屋郡山分店」の麺作りは早朝6時から始まります。春木屋郡山分店で使用される麺は創業以来自家製麺。麺は、スープとのバランスを考え、その時々によって一番美味しいと思われる太さとコシに調整。また季節やその日の湿度によって水分の量を変えています。そして圧巻なのは手もみ作業。強くもむと麺肌がざらざらになってしまい、手もみをしないとプリプリとした食感が味わえません。この熟練の技は先代からの伝承です。

春木屋の手もみシーン

【食欲をそそる煮干の香りが漂うスープ】
「春木屋郡山分店」のスープの特徴はなんといっても煮干の風味です。もともと先代の実家が日本蕎麦を営んでいたことがきっかけで、この煮干が採用されたようです。風味は強いのですが、スープを飲んでみると、それほど前面に出ておらず、いろんな種類の旨みが口の中で融合します。見た目はシンプルでありますが、キレとコクを兼ね備えた唯一無二のラーメンです。

タレは蕎麦屋の影響か“かえし”と呼び、うなぎのタレ同様に創業以来継ぎ足したタレは時代とともに深みを増しています。

春木屋郡山分店の中華そば

「春木屋郡山分店」の味が味わえるのは2024年1月11日(木)~1月30日(水)の3週間です。皆様のお越しをお待ち申し上げております。

【春木屋郡山分店】
福島県郡山市桑野2-16-13
024-922-0141
https://www.harukiya-bunten.com/

『新横浜ラーメン博物館』の情報

住所:横浜市港北区新横浜2-14-21
交通:JR東海道新幹線・JR横浜線の新横浜駅から徒歩5分、横浜市営地下鉄の新横浜駅8番出口から徒歩1分
営業時間:平日11時~21時、土日祝10時半~21時
休館日:年末年始(12月31日、1月1日)
入場料:当日入場券大人450円、小・中・高校生・シニア(65歳以上)100円、小学生未満は無料
※障害者手帳をお持ちの方と、同数の付き添いの方は無料
入場フリーパス「6ヶ月パス」500円、「年間パス」800円

※協力:新横浜ラーメン博物館
https://www.raumen.co.jp/

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おとなの週末Web編集部
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