トンネルバック採用でカッコよさ200%増し
エンジンが入っていない低いボンネット、リトラクタブルヘッドライトを採用しながらも上品に仕立てられたフロントマスク、ボディサイドの美しいライン、そしてフェラーリに憧れ続けていた筆者が最も驚いたのが、トンネルバックの採用だった。
ハッチバッククーペ、ノッチバッククーペの場合、リアウィンドウがなだらかに傾斜している。それに対しトンネルバックはリアウィンドウがスパッと切り落とされていて、Cピラーでそれを覆うような形状となっている。
トンネルバックと言えばミドシップフェラーリ。量産モデルでは1967年のディーノ206に採用。V12系では365GT4BB、512BB、テスタロッサ、512TR、ピッコロ系ではディーノ246GT、ディーノ308GT4、308、328、348、355、モンディアル、モンディアルtなどみんなトンネルバックを採用していた。
トンネルバックの採用だけでなく、ミドシップフェラーリと同じようにルーバーが切られたエンジンフードまで備えていた。安直に真似たなと思ったけど、素直にカッコいいと感じた。特にNAがフラットだったのに対してターボモデルは立体的になっていてカッコよかった。
最強ターボは225ps!!
初代より本格的なミドシップスポーツを目指した2代目MR2。初代がカローラ系をベースとしていたのに対し2代目はセリカ系がベースとなっている。MR2はFFのパワーユニットをリアミドに搭載するかたちで登場したが、それは2代目も同じ。
ベース車両の変更に合わせてエンジンもカローラ系の1.5L&1.6L、直4DOHC(4A系)からセリカ系同様に2Lに排気量アップして、2L、直DOHCのNAとターボを搭載(3S系)。過給エンジンのハイパワー版は初代では1.6L+スーパーチャージャーだったが、2代目は2L+ターボと変更となった。そしてその2Lターボはデビュー時に225psで最終的には245psに進化する。クラスアップして車重は1240kgとなったが、それを相殺して余る強心臓を手に入れた。
これに組み合わされるトランスミッションは4速ATと5速MTで、ターボは5速MTのみとなっていた。
サイズ以上に伸びやかに見えるのはデザインの妙
ボディサイズは全長4170×全幅1695×全高1240mm。初代が全長3950×全幅1665×全高1250mmだったので、数字上ではバカでかくなったわけではないが明らかに伸びやかに感じるのはデザインの妙でもあると思う。特に真横から見た時に2代目はノーズが長く、ミドシップスポーツとしてよりデザインのバランスがよくなったと思う。
あとサイズ面ではホイールベースが2320mmから2400mmに延長されていて、詳細は後述するがこれが室内の余裕につながっている。