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エンジンは3種類の2L、直列6気筒

初代セフィーロはC33ローレル、R32スカイラインとシャシー、エンジンなどのコンポーネントを共用。特筆はその中で最初に登場したということだろう。ブランニューモデルで新たな技術などを市場投入するというのは当時イケイケだった日産らしい。

エンジンはすべて2L、直6のRB20型で、SOHC、DOHC、DOHCターボの3種類。マイチェン後には2.5L、直6DOHC(RB25DE)が追加された。最強の2Lターボは、205ps/27.0kgmという強心臓ぶりを発揮。ただ、最大のライバルのマークII 3兄弟の最強モデルに君臨した2L、直6ツインターボの210psにはわずか及ばず。

最強の2L、直6DOHCターボは205psをマーク

このエンジンに組み合わされるトランスミッションは5速MTと4速AT。

サスペンションはフロントがストラットで、リアはマルチリンク。そして後輪を操舵するHICAS-IIや路面状況や運転に合わせてダンパーの硬さやステアリングの操舵力を制御するDUET-SSも設定されていた。さすがは901運動を提唱し、走りへのこだわりを見せていた日産らしい。

ウェットコンディションでゼロヨン15秒78は2Lクラスセダンとして立派

インテリアにも大きなこだわり

S13シルビアはエクステリアと同時にインテリアの斬新なデザインで話題になったが、それは初代セフィーロではさらなるこだわりが盛り込まれた。

初代セフィーロはセダンではあるがフロントシートを重視した設計となっていて、運転席と助手席では異なるシート形状を採用。さらには小型セダンでは珍しいシートバック中折れ機能を備えるなど快適性を追求していた。

インパネは人間工学に基づいて計器類を配置し、ウレタン系ソフトフィールペイントが施された内装材によりしっとりとした手触りを実現していた。

内蔵材といえば、モダン(モール糸)、ダンディ(ホームスパン織物)、エレガント(ベロア調)の3タイプを用意するなどエクステリアに負けないこだわりを見せていた。

前席重視で運転席と助手席でシートデザインを変えているのはこだわりの産物

セフィーロ・コーディネーション

実は初代セフィーロは、日産車としては画期的な試みがされていた。『セフィーロ・コーディネーション』と命名されたセミオーダーシステムだ。初代セフィーロには、以下のような選択肢が用意されていた。

■エンジン:3種類(SOHC、DOHC、DOHCターボ)
■トランスミッション:2種類(5速MT/4速AT)
■リアサスペンション:3種類(マルチリンク/マルチリンク+DUET-SS/マルチリンク+HICAS-II)
■外装色:9種類
■内装素材:3種類(モダン/ダンディ/エレガント)
■内装色:2種類(オフブラック/ブラウン)

これらすべてを掛け合わすと、3×2×3×9×3×2=972パターン。一部の掛け合わせを除いた全810通りから自分好みの一台を手にすることができた。生産性を考えるとコストアップとなるが、日産の初代セフィーロに対する力の入れようが伝わってくる。

内装にはウレタン系ソフトペイント施され、しっとりとした手触りが心地よかった
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画期的な試みもマイチェンで廃止...
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この記事のライター

市原 信幸
市原 信幸

市原 信幸

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