ワゴンモデルを追加
三菱初の3ナンバー専用セダンの初代ディアマンテだが、1993年ステーションワゴンを追加した。これはオーストラリアで生産され現地で販売されていたマグナワゴンを日本に輸入するかたちで販売。ディアマンテワゴンを命名されたそのモデルは、日本で販売するディアマンテをワゴン化したモデルではない。ディアマンテがサッシュレスなのに対し、ディアマンテワゴンは窓枠付きとなっている。
バリエーションは3L、V6DOHC+FFのみとシンプル。ワゴン化による間延びした感じはなくいい雰囲気のワゴンに仕上がられていていたが少々地味だった。そのためレガシィクラスでは物足りないユーザーをターゲットとしたが、セダンのようなヒットモデルにはならなかった。
日本車のターニングポイント
初代ディアマンテは、3ナンバー車へ憧れながらも手が出せなかった層にとってとても魅力的な一台に仕上げられていた。3ナンバーサイズの高級車を一般化した初代ディアマンテはユーザーからの評価も高く一躍ヒットモデルとなった。その要因にコストパフォーマンスの高さも無視できない。
デビュー時は廉価版の2Lが200万円を切る199万8000円で、2.5L搭載モデルが209万5000~285万円、3L搭載モデルが305万3000~396万6000円という価格設定。これは2Lクラスのセダンに+10万~20万円程度だったため買い得感が高かった。
日本人の虚栄心を絶妙にくすぐり、販売を伸ばしたのだ。
ディアマンテは日本車が大型化する先鞭をつけたモデルでもあった。そういう意味では日本車のターニングポイントとなった一台と言えるだろう。
【初代三菱ディアマンテ主要諸元】
全長:4740mm
全幅:1775mm
全高:1410mm
ホイールベース:2720mm
車両重量:1500kg
エンジン:2497cc、V型6気筒DOHC
最高出力:175ps/6000rpm
最大トルク:22.6kgm/4500rpm
価格:256万8000円
※1990年5月デビュー時のスペック
【豆知識】
三菱は今も昔も4WD技術の高さに定評があるが、その原点はジープ。アメリカのウィリス社とライセンス契約をして生産を開始したモデルで4WDのノウハウを得た。その後1979年にデリカスターワゴンに4WDを設定。これは日本のワンボックスモデルで初の4WDとなった。この4WDは1982年の初代パジェロで大きく進化。ただ、ここまでの4WDはパートタイム4WDだったが、初のフルタイム4WDは1986年に登場したミラージュなどで、このシステムがギャランVR-4、ランエボシリーズへと受け継がれた。
市原信幸
1966年、広島県生まれのかに座。この世代の例にもれず小学生の時に池沢早人師(旧ペンネームは池沢さとし)先生の漫画『サーキットの狼』(『週刊少年ジャンプ』に1975~1979年連載)に端を発するスーパーカーブームを経験。ブームが去った後もクルマ濃度は薄まるどころか増すばかり。大学入学時に上京し、新卒で三推社(現講談社ビーシー)に入社。以後、30年近く『ベストカー』の編集に携わる。
写真/MITSUBISHI、TOYOTA、NISSAN、RENAULT、ベストカー編集部

















