朝から晩までガチ三昧!新局面が見えた店も発見
蒲田&川崎。いわずと知れた京浜地区を代表する通好みスポット。飲食はオールジャンルでガチ度高めなエリアであるからして、当然のように中華のガチも豊富なのだ。だからこそ、今やガチ中華の代表格料理「麻辣湯」と「羊串」をあえて外したガチ勢を食べ歩いてまいりました。
まずはジャブ代わりにライトなガチ中華から、台湾の庶民的朝食メニューを提供する蒲田の『喜喜豆漿』。 塩味の豆乳スープ「鹹豆漿」を銀色のレンゲですすりつつ、揚げパン「油條」や卵のクレープ「蛋餅」を食べれば、蒲田の街が台北の西門町に見えてくる。
続いて台湾から大陸に渡り、香港式の昼食はいかがでしょうか?
川崎の広東料理『港味』。そもそもが店名の港味って、北京語でも広東語でも「香港の味」って意味ですからね。香港の町食堂のメニューで見かけるような豚や鴨の焼き物……中国料理の技法でいう所の「焼(※焼の漢字は本来、火編に考)」で調理されたテリッと光る肉が、ご飯の上にダイナミックにドンとのったひと皿をワシワシとかっこめる。
釜焼きの叉焼に、これまた釜焼きの鴨。そして蒸し鶏肉(この上に載ったネギダレがまたシンプルだけどガチっぽい)の3種がのった「三種盛りご飯」で、こいつァ昼から好満意(大満足の意)!!
さぁ~大陸を北上し四川へ。ガチ度もグッと上がってくる蒲田の『兄弟』だ。ここには辛い&痺れ味好きかつ、内臓マニアならば中毒になること請け合いの料理に遭遇。「兄弟鴨血の料理」だ!奥深く味わい濃厚な「麻辣」な汁の中に入る鴨血の煮凝りと腸、タン、ハツモト、センマイなど大量のホルモン類。辛さに流れ落ちる汗を拭くのも忘れ、むさぼり食らう興奮でした。
『兄弟』兄弟鴨血の料理1980円
さらに大陸を北上。かつて長安といわれ唐の首都だった西安の料理を供する『回味』は川崎のお店。この『回味』という店名。ムスリムの「回教」関係と思いきや、なんと「味の余韻」という意味。この時点で旨そう。
店内に北京語が響きわたるガチガチムードの中で、アヒルの頭や首の焼き物。パンではなくパイで肉を挟んだ西安風のハンバーガーに漢字の画数ナンバーワンでお馴染みのビャンビャン麺をどうぞ!
『回味(ホウェウェイ)』旨辛油まぜ極太麺850円
そして最後に登場は“ネオガチ中華”ともいえる蒲田『臭豆腐麺』。ガチ中華のクセ者・臭豆腐と日式ラーメンの合体技ラーメンの店。実は昼にサクッと食べられる店は少ない臭豆腐を昼から気軽に味わえ、中国人に大人気で驚いた。
京浜地区のガチ中華は、もはや新ガチ時代に入りつつあった!
取材・撮影/カーツさとう
■おとなの週末2025年2月号は「醤油ラーメン」
※2024年12月号発売時点の情報です。
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
…つづく「【保存版】絶品ラーメンのある町中華5選! スープまで飲み干したくなる完食必至の逸品」では、絶品麺料理のある町中華を覆面調査でレポート。最強の餃子ベスト3店を発表します。