憧れだった「玉子チャーハン」
肥「ご存じ、玉子LOVERなので。憧れだった『兆徳』の『玉子チャーハン』の取材もテンション上がった。これシンプルの極み!作り方を見ていたけど、焦げ目ひとつなく美しい黄金色のパラパラに仕上げる炒め方や絶妙な塩加減はさすがの技だった。具が玉子と少々の長ねぎだけという潔さにも惚れた」
菜「いい取材になったんだね。こちらは町中華の中でも回鍋肉、酢豚、レバニラなんかの一品料理を担当してたんだ。んまあ、大変だったこと。ぶっちゃけクックドゥのタレ使って自分ちで作ってもそんなに変わらなくない?ってイマイチな店も多かったしね」
戎「ほんと、食べても食べてもキラリと光るいい店が見つからない。さすがに“もういいぜ”(cvサンドイッチマン伊達さん)という気分に」
菜「それに、今回クローズアップした単品だけがおいしくても、他がダメなら本誌『おとなの週末』を読んで行ってくれた読者が残念な気分になっちゃうでしょ。料理全体のレベルが高くて、さらに町中華っぽい風情も楽しめつつ、取材も受けてくれるとなると、それこそ砂金レベルだよ」
肥「ここで紹介したのは都内でも珠玉の店ってわけだね」
菜「それは自信を持って言える。あんだけ食べ歩いたんだから」
戎「なかでも、ボクが特に気に入ったのが『秀永』です。青椒肉絲のピーマンがみずみずしくてシャキシャキ。中華の“炒めの技”ってこういうことか、と思わず膝を打ちました。あと『白果鶏飯』も絶品。ああ、もういいぜって思っていたのに、話してたらまた食べたくなってきた」
『中華料理 秀永(しゅうえい)』青椒肉絲1050円
菜「私も語らせて!まずは『栄光軒』のくるくる酢豚ね」
肥「なにそれ?」
菜「酢豚ってロースとかのブロック肉を使うでしょ?だけどここは、薄切りの豚バラをくるっと丸めたのを使うの。ジューシーだし、ヒダに甘酢がたっぷり絡んでこっちの方がおいしいって思った」