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世界での日本酒の人気ぶりを実感

齊藤:新型コロナウイルス感染症の影響で、今は外国人のお客様はほとんどいませんが、阿佐ヶ谷のお店(市村注:『青天上』は、東京都杉並区の地下鉄丸ノ内線南阿佐ヶ谷駅に2店、JR中央線西荻窪駅に1店舗構えている)はビジネスホテルが近いので、外国人観光客も多く見えていたんです。

『青天上』の店頭の杉玉
『青天上』店頭の杉玉

市村:みなさん、日本酒を飲まれるんですか?

齊藤:そうですね。日本酒人気を実感しました。印象的だったのは、韓国の方がいらして、空瓶でいいからほしいとおっしゃるんです。なんでも韓国では、「十四代」(山形/高木酒造)の瓶など2~3万で売れるらしく、お店に飾っておくのがステイタスなんだとか。

市村:空瓶なのに⁉ 面白いですね。

齊藤:これは聞いた話ですが、韓国の飲食店に入ると、いわゆるパック酒を仰々しく提供しているそうです。

市村:パック酒を否定するつもりはありませんが、それをうやうやしく出しているなら、日本国内でも希少価値が高いとされるお酒が、海外でよりブランド価値が認められているということですよね。興味深いです。

なお、先ほどの国税局の資料によると、2020年の輸出金額は前年比103.1%ですが、数量では前年比87.3%となっています。

齋藤:それは海外でも、量より質が求められてきたという証なのだと思います。

市村:日本酒は個性も味わいも多彩ですもんね。

『青天上』の店内には印象的な提灯がかかる
『青天上』の店内には印象的な提灯がかかっている

齊藤:イギリス人の友人は、日本酒はそのままだと甘いと言って炭酸で割ってガブガブ飲んでいます。いろいろな国の人が自分なりの飲み方や楽しみ方を見つけられているのはうれしいですね。

市村日本酒のソーダ割り! 「おと週」副編集長の武内さんと、これは流行りそうだと話していたんです。そしたらコロナになってね(涙)。お酒にまつわる職業のみなさんは特に、この約2年本当に大変ですよね。

でもそんななか、2021年6月に3店目をオープンしたという齋藤さんは、すごい!

齊藤:うちは従業員たちの生活も考えて、もう攻めるしかない! という気持ちでしたね。

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日本酒はどんな肴も受け止める懐の深さがある...
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市村 幸妙
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