×

気になるキーワードを入力してください

SNSで最新情報をチェック

サイズ以上にデカく見えた

初代テラノのボディサイズは全長4365×全幅1690×全高1680mm。原稿を書くに当たりスペックも調べ直したのだが数値を見てビックリ。当時は物凄く大きく感じたものだが、何より驚かされるのが5ナンバーサイズの全幅ということ。全長は現行モデルでいうとホンダヴェゼル(4330mm)と大差ないレベル。ただボディは5ナンバーサイズだったが、エンジン排気量が2.7Lだったため3ナンバー登録だった。

初代テラノが数字以上に大きく見えたのは、デザインにも関係がありそう。車体の前後を絞り込んでいないほぼほぼスクエアだったことが起因しているだろう。これは当時のトヨタクラウン、日産セドリックも5ナンバーサイズの全幅だったがとても大きく威厳があるように見えたのと同じなのだろうが、改めて今の日本車が肥大化していることを痛感する。

背は高いが全長は現行ホンダヴェゼルとほぼ同じの扱いやすいサイズ

新車で買ったオーナーの証言

前述の職場の先輩に、オーナーだからこそわかることを聞いてみた。

乗ってみて意外といいと思ったこと】
■全幅1690mmなので取り回しが意外とよく、さらに四角いので、見切りがいい、アイポイントが高いので運転しやすいし疲れない

■室内は広く、ラゲッジにも荷物はたっぷり積めて大満足!

■リアドアがガラスハッチで便利!

初代テラノはリアガラスのみで開閉可能だったので使い勝手抜群。ラゲッジの容量も充分だった

【乗ってみて意外と悪いと思ったこと】
■パワー不足で、走行性能(走り)が悪い(涙)。高速道路の長く、なだらかな登り区間で、走行車線をず~っと、50~60km/hで走行し、辛かった。なにせ、アクセルベタ踏みでも、「ぐお~っ」とエンジンが唸るばかりで、スピードが出ない。もう30年ほど前の話だけど、今でも忘れない。

■リアドアを開ける際、(1)スペアタイヤのバーを横に大きく広げて、(2)リアドアを上に開ける……という作業になり面倒。しかも、スペアタイヤのバーを横に広げるために、おおよそ1m近くの隙間がないとダメなので、これも面倒。

エクステリアに負けず劣らずスクエア感を押し出したインパネデザイン

日産車が話題の中心だった!?

初代テラノのTV CMは、何パターン化創られていたが、親子がテーマのものにスポットを当てたい。子どもの「今度どこに連れてってくれるのだろう」というセリフを発し、初代テラノの万能性をアピール。オフロードを激しく走るシーン、親子並びカット、カヌーシーンなどが映し出されている。当時の日産CMに必ず挿入されていた、『1/100から1/1000へ』(技術の向上をアピール)、そして『あ、この瞬間が、日産車だね。』と続き、日産が1985年から1991年くらいまで使用していたキャッチコピーの『Feel the Beat もっと楽しく 感じるままに 技術の日産』で締めくくられている。

『あ、この瞬間が、日産車だね。』というキャッチは、日産の狙いどおりに日産車の魅力が感じれた時も使われていたが、それよりも「エアコンが壊れた」、「ヘッドライトがタマ切れした」、「整備性が悪い」などなど、素人も玄人もネガな点で使われていたのが懐かしい。最近では『やっちゃえ日産』をもじって『やっちゃった日産』と揶揄されるのに似ているのかも。まぁ、それだけ日産車がユーザーの話題の中心にあった証拠でもある。

ボディサイズのわりに室内は広々していた
次のページ
ユーザーのニーズに合わせて改良...
icon-next-galary
icon-prev 1 2 3 4icon-next
関連記事
あなたにおすすめ

この記事のライター

市原 信幸
市原 信幸

市原 信幸

最新刊

ラーメンの原点とでも言うべき醤油ラーメンを特集。老舗から新店まで、食べておきたい、食べるべき一杯を集…