現代の日本人の心のクルマ
初代ハリアーは、高級SUUVのトレンドを先取りしてSUVブームのきっかけを作ったモデルで、その人気は2代目、3代目、現行の4代目まで継続させている。2代連続でヒットするクルマが少ないなかで凄い人気だ。現行ではミドルクラスSUVとして確固たる地位を築いている。
手前みそながら、自動車雑誌『ベストカー』や『ベストカーWeb』でも新型ハリアーのスクープを展開すると、実売が伸びたり、PVが大幅にアップしたりと今でも注目度は抜群。かつて『日本人の心のクルマ』と言えば日産スカイラインだったが、現代ではハリアーこそがその座に君臨するクルマの一台と言っていい存在となっていると思う。
そのすべての発端は初代ハリアーが日本人の心をガッチリとつかんだことにある。
【初代トヨタハリアー3.0主要諸元】
全長4575×全幅1815×全高1665mm
ホイールベース:2615mm
車両重量:1650kg
エンジン:2994cc、V6DOHC
最高出力:220ps/5800rpm
最大トルク:31.0kgm/4400rpm
価格:269万5000円
【豆知識】
オーテックザガートステルビオは1998年にデビュー。日産系のオーテックとイタリアのカロッツェリアのザガートが共同開発したモデルだ。ベースとなったのは2代目日産レパードで、オーテックによるスペシャルボディが架装され、インテリアはふんだんに高級レザーが使用されている。200台の限定販売と言われていたが、当時メルセデスベンツSクラスよりも高い1780万円と高額だったこと、奇抜なデザインにより100台程度しか販売されなかったとも言われている。
市原信幸
1966年、広島県生まれのかに座。この世代の例にもれず小学生の時に池沢早人師(旧ペンネームは池沢さとし)先生の漫画『サーキットの狼』(『週刊少年ジャンプ』に1975~1979年連載)に端を発するスーパーカーブームを経験。ブームが去った後もクルマ濃度は薄まるどころか増すばかり。大学入学時に上京し、新卒で三推社(現講談社ビーシー)に入社。以後、30年近く『ベストカー』の編集に携わる。
写真/TOYOTA、HONDA、NISSAN、JEEP、ベストカー