整備された旧桜木町駅跡地
2004(平成16)年2月1日の「みなとみらい線」の開業に伴い、1月30日限りで東横線の横浜駅~高島町駅~桜木町駅間は廃止された。新たに東白楽駅(横浜市神奈川区)から横浜駅の間が“地下区間”になったことは、以前に「東横フラワー緑道」の記事として取り上げたところだ。横浜駅~桜木町駅間も廃止されてから21年が経過した今、どんな状況になっているのかが気になり、ぶらり出かけてみた。
東横線の旧桜木町駅と旧高島町駅を経て横浜駅までの道のりは、わずか2.1kmだ。先ずは、JR桜木町駅に降り立ち、旧東横線の桜木町駅があった場所へ行ってみた。すでに東横線の駅舎は影も形もなくなっていた。今から34年前に、建設中の横浜ランドマークタワーと、のちに廃止となる東横線をからめて撮影したことを思い出した。当時は、日本一を誇る超高層ビルとして名を馳せた横浜ランドマークタワー(296.33m)も、いまでは国内3位の高さになってしまった。
桜木町駅から横浜駅までの廃線跡は、同じ東横線の地下区間に切り替わった東白楽駅~横浜駅間に整備された「東横フラワー緑道」と同じように、“遊歩道”として整備される計画だ。今現在は、桜木町駅西口広場と紅葉坂交差点付近に至るほんの一部(約300m)が、「東横線跡地遊歩道」として整備されるにとどまる。駅前から1分も歩かないうちに、東横線の高架橋遺構が目の前に現れる。かつてここに東横線の高架駅があったのも21年も前のこと。このコンクリート構造物を見ても、何なのかわからない人もいることだろう。その先には階段とスロープがあり、遊歩道に転用された高架橋(線路跡)の上へと導かれる。
