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鰻屋で待つ間の「キャベツの浅漬け」がうまい

「あ~、キャベツの浅漬けが食べたくなった。じゃ、鰻のKKに行くか」

というのが、オイラの春爛漫の頃の行動パターンです。謎のボケ行動ではありません。なぜ、春キャベツを見ると、鰻屋へ行きたくなるのかーー。はい、これから順を追ってご説明いたします。

オイラは、大の鰻好きです。好きなものを順位づけすると、鰻→寿司→すき焼きとなります。 なぜ、鰻が1位なのか。それは、鰻といえば蒲焼きだから。家では絶対に作れない、ありつけないものだからです。

寿司も大好物ながら、握り寿司とは限りません。のり巻き、ちらし寿司、いなり寿司とくれば、おふくろの味でもあります。すき焼きも、家のごちそうのひとつ。お父さんが案外頑張るメニューかもしれません。

ところが、鰻の蒲焼きとなるとそうはいきません。 知る限りですが、家で蒲焼きを「普通」に作るのは、鰻の養殖で有名な静岡の浜松の人ぐらいらしいですよ。なので、ときどき「鰻切れ」を起こすと、鰻屋に足が向きます。とくに焼いているときのタレが焦げるような独特のにおいをかいでしまうと、店の中に吸い込まれてしまいます。

鰻屋の唯一の難点は、鰻重であろうが、白焼きであろうが、注文してからかなりの時間を待つことです。裂いて蒸して、そのうえで、焼くのですから時間がかかるのも当然です。

オイラの愛読書『美味しんぼ』の1シーンには、「まっとうな鰻を食べるのに時間がかかるのは承知している」旨、フキダシに書かれていた記憶があります。

そんな時間を潰してくれるのが、鰻屋のお品書き。「とりあえず、ビールと肝焼き」はお約束でしょうね。鰻を卵焼きで巻いた「う巻」を頼む方もいらっしゃると思いますが、肝焼き→う巻→鰻重では、たんぱく質ばかりじゃないですか。

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そこで先人は考えたのでしょう。東京・神田に本店のある老舗の鰻...
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おとなの週末Web編集部
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